千住大橋の観光・見どころ紹介!歴史浪漫あふれる下町の魅力!

千住大橋の観光・見どころ紹介!歴史浪漫あふれる下町の魅力!

足立区一の繁華街北千住とタワーマンションが立ち並ぶ南千住の真ん中に位置する千住大橋。

千住大橋観光見どころって知っていますか?

千住大橋は江戸幕府初代将軍徳川家康や第15代将軍徳川慶喜、俳句で有名な松尾芭蕉に関係している重要な場所なんです。

そして、12年間だけ存在した幻の駅「西千住駅」とは。

足立市場の美味しい食堂とあだち市場の日、足立区民がこっそり教えるおでんとこんにゃくの老舗名店も押さえておきたいポイント。

一度は使ったことのある私たちの生活に必要なモノを作る足立区を牽引する国内有数のメーカーの数々とは。

都内最大級の豪華な神輿の河原稲荷神社や伊豆の長八(入江長八)の鏝絵のある橋戸稲荷神社。

千住大橋は何もない場所ではないですよ。

今回は観光でも来れる歴史浪漫あふれる千住大橋をご紹介します。(2019年10月現在)

 

 

住大橋の歴史を知る

千住大橋は足立区の南端。

隅田川を渡れば荒川区に続く地域です。

アクセスは京成線で日暮里駅から3駅、日光街道や旧日光街道や墨堤通りが交差する交通の要所とも言えます。

交通の要所という事では、江戸時代より以前から非常に重要な場所だったんです。

江戸幕府初代将軍徳川家康にとっては奥州へ続く道の整備は急務でした。

その為、1594年橋を架橋し隅田川を渡れるように整備しました。

その初めて架けられた橋が今の千住大橋。

当時は大橋と言われていました。

 

やっちゃ場の歴史が分かる千住宿歴史プチテラス

みなさんは「やっちゃ場」って聞いたことありますか。

聞いたことが無い人の方が多いですよね。

やっちゃ場とは、旧日光街道沿いにあった昔の市場の事です。

当時は鉄製の桶のようなものの上にセリ人が乗って「やっちゃ・やっちゃ」とセリをした事がやっちゃ場の由来です。

旧日光街道沿いに埼玉から運ばれた野菜などを1576年頃から取引されていました。

旧日光街道沿いを歩くと、当時の販売店(人)を記した古い看板が多くの商店に設置されています。

そんなやっちゃ場の歴史が学べるのが千住宿歴史プチテラスです。

千住宿歴史プチテラスは千住四丁目の元地漉紙問屋・横山家の内蔵(土蔵)を移築して作られました。

庭石や石灯籠や力石などがあり、足立区の歴史を学べる貴重な資料館です。

入場無料で展示利用のある期間に開館しています。

住所:〒120-0037 東京都足立区千住河原町21−11

千住宿歴史プチテラスHPはコチラ

 

幻の駅「西千住駅」

京成本線の町屋の次の駅は千住大橋駅ですね。

しかし、昔はこの中間にもう1つ駅が存在していたんです。

その幻の駅の名前は「西千住駅」。

西千住駅は昭和10年~22年までの12年間しか運営されていなかった駅なんですよ。

そもそも、この西千住駅が作られたきっかけは千住緑町が開発された為なんです。

昭和8年京成上野公園駅が開業し、上野の山を掘った残土で沼地を埋め立て宅地開発されたのが千住緑町。

当時は1区画50坪以上で区切られ、千住の田園調布とも呼ばれたんですって。

その最寄駅として西千住駅が作られました。

が、隣の千住大橋駅から約300mしか離れていない事もあり、利用者が少なく、残念ながら閉鎖してしまいました。

今は踏切になっていますね。

まさに、幻です。

 

松尾芭蕉旅立ちの地

江戸から欧州へ行くために整備された千住大橋は交通の要となり非常に栄えました。

橋が架けられた当初は江戸を守る為、隅田川には千住大橋しか架かっていませんでした。

ちなみに、次に隅田川に橋が架かったのは1659年の両国橋です。

つまり、大きな荷物を運ぶ時はココしか通り道が無かったという訳ですね。

その後、3代将軍徳川家光の時代になると、千住宿が開かれて、本宿・掃部宿・やっちゃ場・南宿(下宿)などが加えられ人口約9千人の当時の江戸最大の宿場となりました。

そんな中、俳句で有名な松尾芭蕉は奥の細道を製作する為に旅を始めます。

その旅の始まりの場所が千住大橋だったんです。

今でも、千住大橋のたもとの大橋公園には「奥の細道 矢立初めの地」の記念碑が立っているんですよ。

有名な奥の細道はココから誕生したんですね。

その松尾芭蕉は旅立つ際に友人たちに見送られながら詠んだ句が、

【行く春や 鳥(とり)啼(な)き魚(うお)の 目は泪(なみだ)】

(春が過ぎて旅立つ別れを惜しんでいると、鳥は寂しく鳴き、魚も涙をためているようだ)

松尾芭蕉が旅立った日は1689年3月27日、46歳でした。

当時の人の平均寿命が50歳だった時代で46歳での旅立ちは次に見送りに来てくれた友人たちと会えるか分からないくらいの危険な旅。

その為、芭蕉も友人たちも名残惜しそうに別れを惜しんだわけなんです。

まさに、涙、涙だった訳ですね。

そんな松尾芭蕉の旅立ちの地が千住大橋なんです。

 

坂本龍馬の婚約者千葉佐那の灸治院

幕末の英雄坂本龍馬はもちろん知っていますよね。

龍馬は生涯独身でしたが、婚約者がいました。

それが、千葉佐那(ちばさな)です。

千葉佐那は北辰一刀流剣術開祖の千葉周作の弟の千葉定吉の二女して生まれました。

10代の頃には免許皆伝になるような優れた女性剣士だったんです。

そんな千葉佐那は北辰一刀流桶町千葉道場に学びに来ていた坂本龍馬と出会い婚約しました。

しかし、坂本龍馬とは結婚せずに死別してしまいます。

千葉佐那は坂本龍馬の死後も龍馬のことを想い続けて、生涯独身を貫いたとされているんです。

そんな千葉佐那が北辰一刀流を学んだ時に身につけたお灸で灸治院を開業したのが千住大橋なんです。

千葉佐那の灸は脳卒中に効くとされ、評判の高い灸治院となっていました。

こっそり、隠居していた第15第将軍徳川慶喜公もお忍びで来ていたとされているんです。

そんな大物がお忍びで来るなんて、スゴイ有名な灸治院だったんですね。

 

 

地元民のみぞ知る千住大橋の美味しい名店

千住大橋で目につくのは東京都中央卸売市場ですね。

東京都中央卸売市場は主に水産物を中心に取り扱っている市場なので、周りには新鮮なお刺身を取り扱うお店がたくさんあります。

また、先ほどご紹介したやっちゃ場では青果を中心に取り扱っていました。

つまり、美味しい野菜・新鮮な魚を取り扱うお店がたくさんあるということなんです。

江戸時代から受け継がれる千住のブランド千住葱を取り扱う葱商(ねぎしょう)が多くあるのも千住大橋なんです。

千住葱は千住で獲れた極上の葱だけに冠されるブランドネームなんです。

葱のしまり・葉の巻き具合によって葱だけを扱う葱商によって仕分けがされるので、極上の葱の糖度はメロンに匹敵するんですって。

では、地元民のみに知られる美味しい名店をこっそりご紹介しますね。

 

足立市場の押さえておきたいポイント

 

足立市場は鮮魚卸売場、仲卸売場、物販売場、食堂棟などで構成されています。

通常は一般の方は入れませんが、正門入口の食堂棟は一般の方でも入ることができます。

この飲食店街には一度は食べるべきオススメの食べ物があるんですよ。

市場の中にあるので鮮度抜群、ボリューム満点の食べ物がズラリとあります。

 

しいはし食堂

マグロのお刺身定食(1,150円)や秋刀魚の塩焼き定食(1,000円)などの鮮度抜群の定食が食べられます。

中でも一番人気はアジフライ定食(950円)。

衣はサクサクに揚がってまるでお肉を食べているようなアジフライです。

 

とくだ屋

とくだ屋は足立市場の仲買人が運営しているお店。

その為、リーズナブルで新鮮なお刺身が食べられるお店です。

生しらすとイワシの2色丼(850円)や、ネギトロ・タコ・カニ爪・甘エビ・ブリ・マグロ・赤貝・シャコ・海ぶどう・白魚・イソツブ貝・イクラ・ウニなどが乗った特盛ごうか海鮮丼(1,600円)は質の良さも味もボリュームも大満足の丼ぶりです。

 

足立市場の飲食店街は足立市場の営業に合わせるので、6:00~昼2:00(日祝定休、水曜不定休)のお店が多いようです。

その時期によってネタや値段は変わってくるのでご注意ください。

 

足立市場では2か月に1回の第2土曜日にあだち市場の日が開催されます。

普段は入れない仲卸売場を一般の人にも開放しています。

そこでは鮮度抜群のお刺身や魚を買うことができるのでとてもオススメ。

多くの人で賑わいます。

例えば、大判のホタテ貝が1つ250円だったり、パックにあふれそうな明太子(6本くらい)が1,000円だったり、マグロ解体ショーをやっていたり、本鮪中トロ1さく1,000円だったり。

かなりお得に買い物ができちゃいますよ。

だいたい9時~11時くらいの時間で開催しています。

足立市場HPはコチラ

 

そば通を唸らせる名店 千寿竹やぶ

そば通に知られる名店は千寿竹やぶです。

あの柏竹やぶは親戚筋に当たるお店なんですって。

契約農家から仕入れ、手打ちされたそばは至高の一品です。

つけ千寿ちから(1,350円)は地元から仕入れる餅と千住葱を使ったそば。

千住葱を味わいたい方はこのそばがオススメですよ。

 

おでんと言えばこのお店は外せないマルイシ増英

足立区民にひっそりと知られるおでんの具販売店マルイシ増英。

昭和25年創業の老舗で工場直売の販売店です。

お店には20種類のおでん種がズラリと並んでいます。

えび天(80円)、揚げボール(150円)、しょうが天(80円)、フライ揚げ(110円)、ごぼう天(80円)、カレーボール(80円)、さつまあげ(60円)、五色揚げ(150円)、しそ巻き(40円)、ウズラ巻(80円)、ウィンナー巻(110円)、ぎょうざ巻(110円)、しゅうまい巻(110円)などがあります。

一番人気は市場から仕入れるマグロたっぷり職人手作りのカレーボール串。

カレーボール串はカレーの風味が効いていて、足立区民にとっては昔ながらの味なんですよ。

ポンテポルタ千住内にも販売店があります。

マルイシ増英HPはコチラ 

 

こんにゃくの老舗名店 山栄食品

明治6年から続く老舗のこんにゃく屋、山栄食品。

玉こんにゃく(143円)、手延べこんにゃく(457円)、手巻きしらたき(143円)、串おでん(143円)、徳用こんにゃく・しらたき(190円)などがあります。中でも人気なのは1つづつ職人の手で巻いていく、結び白滝(5͡個入り205円)。

すき焼きやおでんなどに入れれば、歯ごたえ抜群でスルッと食べられます。

 

下町の雰囲気大衆酒場

千住は居酒屋が多いですが、下町の雰囲気が味わえる居酒屋は千住大にも多くあります。

 

八ちゃん

庶民派立ち飲み屋八ちゃんはレバーに脂を巻いて焼き上げたレバーの網焼きがオススメ。

こってり脂で胸焼けしそうですが、ついつい2本、3本と食べてしまう美味しさです。

 

とりかず

明治以前に創業したとりかずは焼き鳥と刺身が自慢のお店。

ナポリタンは洋食店に勤務していた先代から始めた美味しい1品。

閉めには最高ですよ。

 

幸作

美味しい魚築地と足立で仲買人をしていたご主人の目利きが光るのが幸作。

つぼ鯛やクロムツなどの通好みの刺身が堪能できる。

じっくり炊いたホタテめしが美味しい。

 

 

お子様大満足 ピュアハートキッズランド

2014年に大型ショッピングセンターのポンテポルタ千住が誕生。

南口の再開発で様々なお店がありますが、その中に都内初出店のピュアハートキッズランドがあります。

ピュアハートキッズランドはお子様と一緒に遊べる大型の室内公園。

約740坪の室内公園で1年中快適に遊べるんですよ。

フォトスタジオにあるレンタル衣装は全て使い放題。

思う存分記念撮影が楽しめます。

また、最先端技術を使ったAR砂場はプロジェクションマッピングの技術を駆使し、近未来的な遊びが楽しめます。

海底の砂を積み上げると陸地になり、山を掘ると火山が噴火します。

お子様も大満足ですね。

 

入場料は時間制のベーシックプランと無制限のフリープランと16時以降のトワイライトがあります。

利用料金(大人・子供共通)

ベーシックプラン

(時間制)

フリープラン

(時間無制限)

トワイライト

(16時以降)

最初の1時間:500円

以降30分ごと:200円

平日:990円

土日祝日:1,200円

660円

 

ピュアハートキッズランドHPはコチラ

 

 

千住大橋の日本を代表する産業

千住大橋について知るなら是非知っておいて頂きたい。

日本を代表する産業が千住大橋には集まっていることを。

皆さんが普段使っているもののを製造するメーカーも千住大橋にはあるんですよ。

 

国内最大手はんだ・国内シェア約7割スプリンクラ―メーカー 千寿金属工業

千寿金属工業は国内最大手のはんだメーカーです。

はんだは電子基盤の接続に使われるモノで、PC・スマホなど電子機器には必須の部品です。

はんだの付きを良くするために日本で初めて松ヤニを取り入れたメーカーでもあります。

また、火災の時に水を噴射するスプリンクラーの製造も国内シェアの約7割を占めているんです。

なぜはんだメーカーがスプリンクラーと関係があるかというと、スプリンクラーの噴出口についているのははんだだからです。

温度が72℃を超えるとはんだが溶けてスプリンクラー内にある水が噴出する仕組みになっているんです。

つまり、はんだメーカーの千寿金属工業だからこそ出来た火災装置ということなんです。

そんな千住金属工業の名誉会長佐藤千壽さんのコレクションを展示している石洞美術館が会社の隣にあります。

工芸品を中心に約2000点を収蔵しています。

人間国宝濱田庄司さんの作品も収蔵されているので、是非見学してみてくださいね。

入館料 大人500円 学生300円

石洞美術館HPはコチラ

 

ラーゲン製造日本一 ニッピ

明治40年創業の皮革メーカーニッピは明治の頃から皮革産業の中心的メーカーでした。

現在ではコラーゲン製造メーカー日本一としても有名なんです。

皮から抽出したコラーゲンは化粧品やコンビニのレンジアップ商品やゼリーやグミやクスリのカプセルやIP細胞の培養基材などに使われ大ヒット商品。

ソーセージの皮なども製造しており、カワイイプリントなども出来るようになったのはニッピがあったからなんですよ。

 

その他にも、学生靴の国内シェア1位のハルタの本社と工場があるのも千住大橋だったり、競技などで優勝した時に贈られる銀盆の製造をしている職人さんがいるのも千住大橋なんですよ。

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千住大橋の神社

千住大橋は昔から流通の要だったこともあり面白い神社があります。

神社巡りをしてみても面白そうですね。

 

橋戸稲荷神社

創建926年、江戸に荷を運ぶ船頭から信仰を集めた橋戸稲荷神社。

一般には見れませんが本殿の扉の裏には、幕末時代に活躍した伊豆長八(入江長八)の鏝絵が描かれています。

この鏝絵の親子狐は傑作の1つと言われ、年3回(2・5・9月の例祭日)で公開されています。

伊豆長八の作品は震災や戦争で多くの作品が失われたので、現存するものは非常に価値のある作品なんですよ。

 

河原稲荷神社

日光街道沿いにあるのは、やっちゃ場の守護神河原稲荷神社です。

戦争により焼失してしまったので、創建は不明。

しかし、1570年頃からあったやっちゃ場の守護神としてあがめられてきたので、そのくらいから創建されていたということは伺えますね。

河原稲荷神社は都内最大級の贅をつくした神輿があることでも有名です。

神楽殿のそばの神輿庫に展示されているので、是非見てみてくださいね。

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まとめ

いかがでしたか。

一見すると何もなさそうに見える千住大橋ですが、歴史情緒にあふれる浪漫の町ということが分かりましたでしょうか。

ポイントは、

・江戸幕府初代将軍徳川家康が架けた名橋大橋の地

・第15代将軍徳川慶喜がお忍びで通った千葉佐那の灸治院

・松尾芭蕉の旅立ち

・12年間だけ存在した幻の駅「西千住駅」

・足立市場の飲食店街とあだち市場の日は外せない

・千住葱が食べられる老舗そば屋千寿竹やぶ

・おでんと言えばマルイシ増英

・こんにゃくの老舗名店 山栄食品

・下町の雰囲気あふれる大衆酒場でほろ酔いに

・お子様大満足 ピュアハートキッズランド

・日本を代表する産業の数々

・伊豆長八の作品がある橋戸稲荷神社

・都内最大級の贅沢な神輿 河原稲荷神社

です。

1日では遊べない程の奥深い千住大橋。

観光として、ぜひ散策してくださいね。